【四柱推命・十干シリーズ②】乙(きのと)・しなやかに咲く草花の人 

四柱推命の十干「乙(きのと)」とは?

しなやかに咲く草花のように、柔らかさと粘り強さをあわせ持つ「乙」の魅力を解説します。

四柱推命の「十干」をひとつずつご紹介するシリーズ、第二回は「乙(きのと)」です。

前回の甲(きのえ)と同じ、木の五行ですが、その性質は対照的です。

大樹の甲に対して、乙は草花やツタのイメージです。ご自身の日干が乙の方も、身近に乙の人がいる方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

乙のイメージは「草花」

乙のイメージ 草花

乙は、木の陰。自然界にたとえるなら、野に咲く草花、風にそよぐ柳、ものに絡みついて伸びるツタです。

大樹のようにまっすぐ天を目指すのではなく、草花は風が吹けばしなり、障害物があれば曲がりながら、それでも確実に伸びていきます。

踏まれても枯れず、コンクリートの隙間からでも芽を出す。見た目の可憐さとは裏腹に、たくましい生命力を秘めているのが草花です。

この「柔よく剛を制す」イメージこそが、乙の人の本質をよく表しています。

性格・特徴

乙の性格・特徴
柔軟で、適応力が高い

風になびく柳のように、乙の人は柔軟で適応力が高いのが最大の持ち味です。

相手や環境に合わせるのが上手で、どんな場所でもうまくやっていけます。甲のように我を通すのではなく、周囲と調和しながら自分の居場所を作っていくタイプといえるでしょう。

穏やかで、人に安心感を与える

物腰も柔らかく、草花が人の心を和ませるように、穏やかで優しい雰囲気をまとっています。

聞き上手で敵を作りにくく、初対面の人にも警戒心を抱かせない、誰からも好かれる人柄です。

しなやかさの奥に、確かな強さがある

ただ、その柔らかさを弱さと捉えるのは大間違いです。

踏まれても立ち上がる雑草のように、乙の人は逆境に強く粘り強い人です。大樹の甲が強風でポキッと折れてしまうことがあるのに対し、乙は風を受け流してしなるだけで、決して折れることがありません。

しなやかさの奥には、確かな強さが宿っているのです。

人や組織を活かして伸びていく

現実的な賢さも乙の特徴です。ツタが支柱に絡んで高く伸びていくように、人や組織をうまく頼りながら上昇していきます。

「誰と組むか」「どこに身を置くか」を見極める嗅覚に優れ、世渡り上手と言われることも多いでしょう。

一方で、内面はとても繊細です。

人に合わせるのが上手な分、本音を表に出さず、内側にストレスを溜め込みやすいところもあります。

表面は柔らかくても、心の奥には「これだけは譲れない」という芯をしっかり持っています。

実は頑固な一面もある、いわゆる「外柔内剛」が乙の人なのです。

乙の人が気をつけたいこと

乙の人が気をつけたいこと
  • 人に合わせすぎないこと。
    協調性は美点ですが、自分の意見を飲み込みすぎると、ストレスが限界を超えて突然爆発したり、体調に出たりすることもあります。日頃から、小出しに本音を伝える練習をしておきましょう。
  • 頼る相手を間違えないこと。
    ツタは支柱があってこそ高く伸びますが、頼る相手を間違えると共倒れになりかねません。「誰に絡むか」は、乙の人生における最大のテーマと言えるでしょう。
  • 決断を先延ばしにしすぎないこと。
    柔軟さの裏返しとして、優柔不断になりがちな面もあります。ここぞという場面では、自分の意思で選ぶ勇気を持つことが大切です。

恋愛傾向

乙の恋愛傾向

乙の人の恋愛は、受け身で尽くすタイプです。柔らかな魅力で、自然と相手を引き寄せます。

自分からぐいぐいアプローチするより、相手から好意を寄せられて始まる恋が多いのが乙の人。

可憐な草花のような雰囲気をまとっているため、気づけば相手のほうが夢中になっている、ということも少なくありません。いわば、追うより追われる恋が似合うタイプです。

尽くし上手で、甘え上手

その魅力の核にあるのは、尽くし上手で甘え上手なところです。

相手の気持ちを敏感に察して細やかに尽くせる一方で、自然に頼ったり甘えたりもできるので、相手に「守ってあげたい」と思わせる天才でもあります。

リードしたいタイプの相手とは抜群の相性でしょう。

ただし、相手に合わせる性質が、恋愛では「流されやすさ」として出ることもあります。

押しに弱く、好きかどうか確信が持てないまま付き合ってしまったり、よくない相手と分かっていても離れられなかったり。

絡みつく相手、つまり支柱選びこそが、乙の恋愛運を左右するのです。

だからこそ、恋を始める前には「この人に絡んで大丈夫?」と一度立ち止まって考えること。

あなたのしなやかな愛情は、誠実に受け止めてくれる相手にこそ注ぎましょう。それができれば、乙の恋は美しい花を咲かせます。

仕事

乙に向いている仕事

乙の人は、先頭に立って引っ張るよりも、ナンバー2や補佐役、チームの調整役として本領を発揮するタイプです。

リーダーの右腕として組織を支えたり、部署間の橋渡しをしたりと、気配りと柔軟性が求められるポジションで重宝されます。

また、雑草がどんな土地でも育つように、環境適応力が抜群なのも乙の強みです。転職や異動、海外勤務といった環境の変化にも柔軟に対応できます。甲が植え替えに弱いのに対し、乙は新しい土地でもすぐに根を張れるのです。

乙の人に向いている仕事

  • 秘書・補佐職
  • 人事・広報
  • 接客・サービス業
  • 営業
  • カウンセラー
  • 看護・介護
  • フラワー・園芸
  • 美容・ファッション
  • コーディネーター
  • 仲介業

気配りと調整力を活かせる仕事、柔らかい人当たりが武器になる仕事、相手に寄り添う繊細さを活かせる仕事で才能を発揮しやすいでしょう。

さらに、草花の象意に通じるフラワー・園芸・美容・ファッションといった美的センスを活かせる分野や、人と人をつなぐ才能を発揮できるコーディネーター・仲介業でも輝けます。

また、仕事面での注意点もあります。

頼まれると断れず、仕事を抱え込んでキャパオーバーになりがちなこと。そして自己主張が控えめなため、実力のわりに評価されにくいことです。

「NOと言う勇気」と「やったことをきちんとアピールすること」を意識すると、キャリアが大きく開けます。

乙の魅力を活かすために

乙は、しなやかに咲く草花の人。柔らかな物腰の奥に、踏まれても立ち上がるたくましさを秘めています。

同じ木でも、まっすぐ伸びる大樹の甲と、曲がりながら伸びる草花の乙。

「誰と組むか、どこに根を張るか」を見極めることが、乙の人生を豊かにする最大の鍵です。

次回は「丙(ひのえ)」へ

次回は五行が「火」に移り、「丙(ひのえ)」をご紹介します。丙はずばり太陽のイメージ。明るくエネルギッシュな丙の世界を、どうぞお楽しみに。

※四柱推命の鑑定は、日干だけでなく命式全体のバランスを見て判断するものです。この記事は日干・乙の基本的な性質をご紹介するものとしてお読みください。